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「ピアノ調律師」とは、ピアノの音の高さや、音色、弾き心地を調整をする、
例えるならば、ピアノの健康状態を診断して治療やアドバイスをする
「ピアノのお医者さん」のようなお仕事。今回は井関楽器ピアノ調律師の
お二人から調律についてお話を聞かせて頂きました♪

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小林雅巳調律師:

父親がピアノが好きで、家ではいつもクラシック音楽が流れていたんです。家にもピアノがあって、調律師さんが定期的に来ていたので、調律師の仕事はずっと知っていて、高校生の時には「調律師になりたい!自分にはこれしかない!」と思って決めていました。

​山口了路調律師:

実は僕、調律師の専門学校に入学するまでピアノを弾いたことがなかったんです。(笑)ピアノを習った経験はないのですが、中学生頃からエレキギターを弾いていて、練習をして弦が切れたら自分で張って、チューニングをして …ということを家でしていました。高校卒業後の進路を決めるときに、父親から「ピアノ調律師」という仕事があると教えてもらったのが今の仕事との出会いです。

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小林雅巳調律師:

僕はドイツ製のチューニングハンマーを長年愛用しています。

もう2~30年くらい使っているかな。

​山口了路調律師:

僕は国産メーカーのチューニングハンマーをメインに使っています。柄の素材や重さ等をカスタマイズして、自分の手にぴったりなハンマーをオーダーメイドしました。

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山口了路調律師:

ピアノ調律は、音律(音の高さ)の狂いを直すだけではなく、細かいパーツのチェックや調整を含めたトータルメンテナンスを行っています。定期的にメンテナンスをして、安定したベースを常に作っておくことで、僕たちも作業時間をより細かな整音(ハンマーフェルトの弾力調整)・整調(タッチを作る調整)へ充てることができますし、ピアノの些細な変化にも気づくことができます。また、ピアノのパーツは天然の素材も多く、直射日光や湿度温度の変化に気を配らないといけないのですが、案外そういった点に気づかず過ごされている方も多いなあと感じます。大切なピアノを末永くご愛用頂くために、調律だけではなく環境づくりなども、専門的な立場からお手伝いができればと思っています。​​

小林雅巳調律師:

ピアノは約6000ものパーツで構成されているので、弾き続けるとどうしても不具合が生じてしまいます。小さな不具合が積もっていくと、ピアノにも変な癖がついてしまい、弾き心地が悪くなってしまうこともあります。このことで、自分の表現したい演奏ができなくなってしまったり、練習の時に身体
に余計な力が入ってしまったり…そうなってしまう前に、できる限り早くピアノの変化に気づいて調整したり、今後どのような変化の可能性があるかを判断しながら調律を行っています。ピアノは生涯長くお楽しみ頂ける楽器ですから、長い目でみてアドバイスさせて頂きたいと思っています。リラックスした状態で弾いて、自分と一体感を感じられるピアノって、演奏していて気持ちいいじゃないですか♪

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山口了路調律師:

まだ僕が20代の頃かな、僕からアップライトピアノを買ってくれたお客さんがいたんです。そのお宅には小学生のお嬢さんがいて、ピアノを習っていたのですが、ある日、ピアノ調律師になりたいって僕に相談してくれたんです。そして実際に調律師専門のアカデミーに進学して、調律師として働くことになったんです!あの時は嬉しかったなぁ。 

小林雅巳調律師:

お客様の中には、お子さんのために電子ピアノからアコースティックのピアノに買い替えたり、買い増しされた方も多くいらっしゃるのですが、よく耳にするのが、アコースティックピアノを弾くようになってから「わが子の演奏が変わった!」という親御さんの感動の声。鍵盤のタッチだけじゃなくて、音楽作りも自然と変わっていくみたいで、わが子の成長を嬉しそうにお話する親御さんの顔を見ると、改めてこの仕事をしていて良かったなと思います。「ピアノ」を通して、お客様の幸せなシーンに立ち会えるのも、このお仕事の魅力かも。

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ピアノ調律師さんに聞いてみました!Vol.2

「ピアノの愉しみ方って??」

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